天平文化の花ひらく平城宮を再現

唐の長安を模して造られた平城京は、シルクロード最東の都であり、盛唐時代( 713 - 765年)の文化の粋を接収した、国際色豊かな天平文化を象徴しています。「青丹によし 奈良の都は 咲く花の にほうがごとく 今盛りなり」(万葉集巻三328)と歌われた栄華の一端を、現代に蘇らせています。

復原大極殿 平成時代 2010年 平城宮歴史公園 (Photo by Miro Ito)

国家儀式と政務の場 大極殿

大極殿(だいごくでん)は、大内裏(だいだいり)の正庁である朝堂院(ちょうどういん)の正殿のことで、中国の魏王朝以降の名称です。平城京では、唐の都・長安に倣って、中央北域に宮城・平城宮(大内裏)が築かれましたが、大極殿はその北部中央に置かれました。殿内には、高御座が据えられ、即位の礼や大嘗会(だいじょうえ)、朝賀(ちょうが)、御斎会(ごさいえ)(1)など、天皇が出御する国の重要な儀式や政務が行われました。

 

註ー(1) 御斎会(ごさいえ)は、1月8日から7日間、大極殿に僧侶を集めて執り行われた「金光明最勝王経」の講会のことで、国家の安泰と五穀の豊作を祈願した正月年頭行事。

(2) 御斎会(ごさいえ)は、1月8日から7日間、大極殿に僧侶を集めて執り行われた「金光明最勝王経」の講会のことで、国家の安泰と五穀の豊作を祈願した正月年頭行事。

高御座 復原大極殿内  平成時代 2010年 平城宮歴史公園(Photo by Miro Ito)

皇位を象徴する高御座

平城宮の大極殿(だいごくでん)に置かれ、即位の礼、大嘗会(だいじょうえ)、朝賀(ちょうが)などの儀式の際、天皇の着座する高御座(たかみくら)が置かれました。

『続日本紀』において「天津日嗣(あまつひつぎ)の高御座(たかみくら)の業( わざ)」(3)と記されたように、高御座は、皇位そのものも意味しています。

 

註ー(3) 文武天皇即位元(697)年 8 月16 日宣命。

復原朱雀門  平成時代 2008年 平城宮跡歴史公園(Photo by Miro Ito)

朱雀門 儀式や歌垣が行われた都城の正門

朱雀門(すざくもん)は、宮城中央にある南門のことで、儀式や歌垣(うたがき) (4)が行われました。

註ー(4) 春秋の収穫を祝して、男女が集まって求愛の歌謡を掛け合う、言霊信仰による習俗。奈良時代には宮廷でも行われた。

中国の長安城に倣った、条坊制を模範に造営された平城京や平安京などの日本の古代都城では、中央北辺に宮殿、官衙からなる宮城(大内裏)が置かれていました。

復原遣唐使船 平成時代 2010年 平城宮跡歴史公園(奈良県営区域)(Photo by Miro Ito)

甦った遣唐使船

遣唐使船は、2010年の平城遷都1300年を記念して復原され、上海万博に出展された後、平城宮跡歴史公園「朱雀門ひろば」に設置されています。

「約600人を4隻の船で派遣した」という奈良時代の記録から、150人乗りの木造船として、幅約10m・長さ約30m・高さ約15m・排水量約300tの大きさで、復原されました。

奈良時代の遣唐使(3)には、鑑真和上を招来した栄叡・普照らの僧侶はじめ、阿倍仲麻呂・吉備真備・太安万侶・山上憶良ら貴族が知られています。

 

註ー(3)  7世紀から9世紀にかけて、唐(618~907)に派遣された公式の使節。唐からの技術・制度・仏教文化を学び、美術工芸品や医薬品などを持ち帰ることを目的として、約250年間の間に、約20回の使節任命があり、16回は実際に渡海した(回数については諸説あり)。

東院庭園  平成時代 2008年 平城宮歴史公園(Photo by Miro Ito)

東院庭園 宴会や儀式のための迎賓空間

称徳天皇の時代、平城宮東の張り出し部分に置かれた離宮は「東宮」または「東院」と呼ばれ、L字型の池を中心に、瑠璃瓦を葺いた「東院玉殿」が767年に建てられ、宴会や儀式を行う迎賓館の役割を果たしていました。続く光仁天皇の楊梅宮 (やまもものみや)は、この東院玉殿を改築して造営されました。称徳の父・聖武天皇の「南元(南樹苑)」も、この場所で営まれたとする説もあります。

平安時代以降の造園の原型ともなった、この貴重な古代庭園は、1998年に復原され、2010年に特別名勝に指定されました。

第一次大極殿 利用案内
施設名 第一次大極殿
所在地 〒630-8003 奈良市佐紀町字大宮平城宮跡
TEL 文化庁平城宮跡管理事務所 0742-32-5106
URL https://www.heijo-park.jp/guide/daigokuden/
営業時間 入館料:無料
開館時間:9:00~16:30(入園は16:00まで)
休日 休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
大極門(第一次大極殿院 南門) 利用案内
施設名 大極門(第一次大極殿院 南門)
復原事業情報館
所在地 〒630-8012 奈良市二条大路南4丁目6番1号
TEL 文化庁平城宮跡管理事務所 0742-32-5106
復原事業情報館については、平城宮跡管理センター:0742-36-8780
URL https://www.heijo-park.jp/guide/daigokuden/
開館時間 10:00~18:00(入場は17:30まで)
<夏期6~9月>10:00~18:00(入場は18:00まで)
 休館日 2月・4月・7月・11月の第2月曜日(祝日の場合は翌 日)12/29~1/1
料金 無料
平城宮いざない館 利用案内
施設名 平城宮いざない館
所在地 〒630-8012 奈良市二条大路南3丁目5番1号
TEL 0742-36-8780(平城宮跡管理センター)

FAX:0742-36-8781(平城宮跡管理センター)

URL https://www.suzakumon-heijokyo.com/facility05/
営業時間 2023年1月31日(火)まで
時間 10:00~18:00(入館は17:30まで)
2023年2月1日(水)から
時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
休日 2月・4月・7月・11月の第2月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月1日)
料金 無料
名勝地・庭園平城宮跡 東院庭園・遺構展示館 利用案内
施設名 名勝地・庭園平城宮跡 東院庭園・遺構展示館
所在地 奈良市佐紀町・法華寺町
TEL 0742-32-5106(文化庁平城宮跡管理事務所)
URL https://www.heijo-park.jp/guide/east/
営業時間 09:00~16:30 (入園は16:00まで)
休日 月曜日(月曜日が祝日の場合は翌平日)、年末年始
料金 無料